加藤酒造店(蔵紹介)

有限会社加藤酒造店

代表銘柄:金鶴(きんつる)、風和(かぜやわらか)、上弦の月(じょうげんのつき)、拓(ひらく)

創業:1915年(大正4年)

移転:1993年(平成5年)沢根地区→金井地区(現在の蔵)

住所:新潟県佐渡市沢根炭屋町50(店舗)

   新潟県佐渡市家内新保乙1120番2(蔵)

外部リンク:https://katoshuzoten.com/

仕込水:金北山の伏流水(軟水)

 



しみじみうまい『毎日飲みたくなる酒』

創業は1915年(大正4年)、廻船問屋を営む加藤社長のご先祖様が、佐渡の沢根地区に蔵を開きました。

 

当時蔵があった沢根地区の水質は『中硬水』。現在加藤酒造店で使用している水に比べ少し苦味を感じ、重い印象だったそうです。1993年(平成5年)に豊かな金北山の地下水を求めて現在蔵のある金井地区に移転しました。

 

金井地区の水質は『軟水』で、ミネラルが豊富な硬水と比べて発酵が緩やかに進む特性があるため、発酵が停滞しないように酒造りには高度な技術が求められますが、出来上がったお酒はなめらかでスッキリとした味わいになる傾向があるそうです。

 

加藤酒造店は『全量佐渡米』でのお酒造りにこだわり、蔵人の佐々木邦基さんを筆頭に自社でお米の生産もしています。

また、『朱鷺』との共生も大切にしており、一部無農薬あるいは自然栽培での米作りもしており、田んぼを使わない時期も『江』という溝を堀り、そこに水が溜まることにより、朱鷺のエサとなるどじょうなどが常に生息できるように工夫されています。

 

加藤酒造店では『精米』も自社で行っており、これにより『心白』を中心にした高精度の精米を実現し、再現性の高い安定した酒造りや、狙いとしている、雑味の少ない酒質の安定化を図っています。

 

加藤酒造店では、直接仕込みに関わる仕事は、朝7時からスタートし、早い時は9時半くらいに終わる事もあるそうです。

それ以外の時間は、蔵の掃除や道具の洗浄や手入れ、翌日の仕事の準備などをしているそうです。

 

当たり前にこそ感謝をし、大切にしている加藤酒造店の姿勢は並大抵のことではありません。一本太い筋の通った酒造りは、そのまま出来上がったお酒に表れているようです。

 

佐渡の自然を愛し、佐渡の文化を愛し、佐渡の人々を愛し、ただひたすら”良い酒”のために心血を注ぎ、『質実な佐渡の地酒』を目指す加藤酒造店のお酒。

 

常に傍らに置いて、気取らず毎日飲みたくなるお酒です。