青木酒造(蔵紹介)

青木酒造株式会社

代表銘柄:鶴齢(かくれい)、牧之(ぼくし)、雪男(ゆきおとこ)

創業:1717年(享保2年)

住所:新潟県南魚沼市塩沢1214

外部リンク:http://www.kakurei.co.jp/

仕込水:巻機山の伏流水(軟水)

 



じんわりうまい『淡麗旨口』

越後湯沢駅より4つ目の駅「塩沢」はかつて三国街道の宿場町として賑わった町。

 

美しい街並みの塩沢宿牧之(ぼくし)通りに青木酒造さんは蔵を構えています。

 

牧之通りの名は、江戸時代この地に生まれた商人、随筆家である「鈴木牧之(すずきぼくし)」より付けられた名で、その人物は青木酒造現蔵元のご先祖様にあたる方だそうです。

 

青木酒造の代表銘柄『鶴齢(かくれい)』という名も、牧之が命名したと伝えられています。

 

牧之存命の時代、既に酒造りをしていたという事はかなり古い蔵のようですが、その創業はなんと1717年(享保2年)。

 

現蔵元は12代目で、実に300年以上も続く超老舗の酒蔵です。

 

日本を代表する豪雪地帯、新潟県魚沼地方。この地で絶えることなく酒造りを続け、地元の方に愛され続けている青木酒造のお酒。

 

地元魚沼の食は、冬の間も長期保存が可能な干物や漬物などに加え、汗をかき熱心に仕事をする地元の方々が好む塩や醤油主体の味付け。

 

そんな味に寄りそう酒として、新潟ならではのキレの良い淡麗な造りでありながら、押し味(酒を利いたあとの後味にふくらみがあり、安定して余韻を響かせているような味。)として米本来の旨みを最大限に引き出し、飲み飽きのしない「淡麗旨口」の味わいに仕上がっているのが青木酒造のお酒です。

 

鈴木牧之が雪深い魚沼の暮らしを全国に伝えるために記した書物に『北越雪譜』があります。

 

「鶴齢」に次ぐ代表銘柄の「雪男」はこの『北越雪譜』に登場する毛むくじゃらの異獣がモデルになっているそうです。

 

山で道に迷った旅人を道案内するという『北越雪譜』に出てくる雪男のエピソードから【雪男=安全な山遊びの象徴】と定義し、毎年繰り返される山の事故を一件でも減らす一助にと、雪男シリーズ売り上げの一部を、南魚沼警察署内「南魚沼地域山岳遭難防止対策協議会」へ寄付しているそうです。 

 

青木酒造の仕込み水は「巻機山(まきはたやま)」の伏流水。

 

巻機山は新潟、群馬にまたがる日本百名山の一つです。かつて機織りが盛んだったころの魚沼の人々は、巻機山を機織りの神様として生業の支えにしてきました。

 

この山の伏流水はやわらかい軟水で、青木酒造のお酒は軽やかで優しい口当たりに仕上がっています。

 

また、近年建設された雪を利用したお酒の貯蔵施設に「鶴齢の雪室」があります。

 

この倉庫は、雪の冷気を利用した5℃の冷蔵倉庫、最新の省エネ型の冷凍庫(-5℃)、そして地下水と雪の冷風を組み合わせた自然冷蔵の出荷準備倉庫の3つの異なる貯蔵方法により、品質の維持を図っています。